その他

ドルコスト平均法は危険!止めた方がいい理由を完全論破

資産運用方法の1つにドルコスト平均法という手法があります。証券会社をはじめ多くの金融機関の投資商品の一部では、この手法が取り入れられたものが販売されていることがありますが、はっきり言って止めた方がいいです。

その投資商品がドルコスト平均法で運用されるものだから購入するのを止める。と、直ぐに判断するのは早計ですが、しっかりと全体像を把握して、提案してきた営業マンがちゃんと10年20年先の将来までしっかりと予測が立った上での提案なのかその辺りを見極めてください。

それではドルコスト平均法が愚策である理由を私なりに解説していきます。

1.実は超高難易度の運用方法

ドルコスト平均法は非常にシンプルです。例えば「毎月数万円だけ購入していきましょう。」といったものです。「10年20年30年と長期で続ければ平均単価が下がって資産は大きく膨らむでしょう。」こういった説明をする方が大半です。間違ってはいませんが、大きな落とし穴があります。

まずドルコスト平均法の前提として分散投資があります。分散投資の方法をはき違えている方が多いのですが、不動産会社AとBに投資するのは分散投資ではありません。分散投資というのは、異なるセクター(業種)に投資することではじめてリスクが分散されます。

例えば原油価格が高騰すれば石油業にとっては追い風ですが、一方で空運業などにとっては逆風です。ですがこれを利用して石油業と空運業それぞれに投資することで過度な石油の価格変動を抑えることが出来ます。

しかしただ石油業と空運業に投資すればいいという訳ではなく、個別銘柄には日経平均株価やTOPIXと比較したときに算出されるβ値という指標があるのですが、これを基にしなければなりません。ただこれもβ値は常に変化するので、絶えず銘柄の組換えをタイムリーに行う必要性があります。

もちろんそれだけではなく、時にはショートとロングで合わせたり、石油業と空運業でもしもの時の為にゴム業を少し買っておくとかそして全体の投資(ロングとショートの合計)金額がほぼ同一になるようにしたりします。(今後の見通しが上昇傾向にあればロング比重を重くするといったこともある)

この様にかなり複雑に銘柄を選ばなければいけませんし、毎日その銘柄を見続けて銘柄を入れ替える作業を行わないといけません。そして失敗は許されないという超難易度が高い方法なんです。(これら一連の作業を失敗すると、パフォーマンスは悪くなる傾向にある気がします)

2.戦略が適当すぎる

「毎月数万円この商品に積立て投資しましょう。」って適当過ぎませんか?ここで疑問に思う点は「株価が上下変動して価格が安いときに大量に買うことで資産を形成できます。」というところ。だったら最初から「価格が安くなるところまで待ってから投資してくれ。」というのが正解ではないでしょうか?少なくとも個人投資家はこの方法で生計を立てていますし、資産形成しています。

これは価格が高い時にも買っていることになるので、「いま割高だけどドルコスト平均法だから買っちゃおう。」ということです。これ凄く違和感が残りませんか?”何も考えていない”んじゃないのか?と疑ってしまいます。

“株価が割高なら投資しない”または”一部または全部を決済して現金化して下落に備える”というのが通常の選択です。「株価は割高だけど、ドルコスト平均法だから買おう」っていうのはあまりにも愚策ではないでしょうか?

もちろん毎月購入するのがドルコスト平均法だからという返しもありますが、そもそもドルコスト平均法そのものが愚策なのではないでしょうか。

3.損切りは基本中の基本では?

損切りって基本的なことです。ほぼ全ての金融機関で同じことを言われるでしょう。「価格が下がったら損切りしましょう。」とか「損切り出来ない投資家は失敗する投資家です。」というセリフです。

ではドルコスト平均法の【価格が下がっても買い続ける】というスタンスは基本中の基本である損切りの定義を完全に無視していますよね。

「将来的にその株が値上がりするのであれば安いときに仕込んでおく。」これは私もよく使いますが、ではその前の「割高の時になんで買うの?」という壁に戻ります。将来的にその株が大きく上昇すると思うのであれば安くなるタイミングはどういった時期なのか?企業の貸借対照表に何か不備があるのか?将来株価が下落しそうなのか?それでも将来株価が上がるという”根拠”は何なのか?

この辺りまで繋げられればいいのですが、大抵は難しいでしょう。営業マンの多くは商品説明については勉強していますが、通常は商品の中身までは勉強しません。1番早いのは投資商品を考案した人に聞くことですが、なかなか会えませんからね。

4.成果が分かるのは30年後?

ドルコスト平均法を用いる場合、その投資結果が分かるのはかなり長期後のことです。20年30年は当たり前でそれ以上運用することを前提とした投資商品も過去に実際見たことがあります。30年後なので、購入時の年齢が40歳でもその投資が成功したか失敗したかが分かるのが70歳の時ってどうなんでしょうか?

20歳だったとしても50歳です。もっと悪いのがそれで運用が失敗していた場合です。運用が失敗してもそれは投資家(あなた)の責任です。「なぜもっと早く契約解消しなかったの?」これで終わります。50歳60歳になって老後は安泰と高を括っていたものの結局それが失敗して、急いで資産形成しようにも投資金も時間も足りない。こうなる可能性があるんです。

結果発表が超長期なので、その時点でかなりリスキーなのではないでしょうか?

将来が分からないのは株価も同じ

これは米国VIベアETFというアメリカの金融商品ですが、ずっと右肩上がりだったものが2018年に全てを清算するような大暴落が起こったものです。これはずっと値段が上昇していくだろうと言われていたものです。

しかしそんなことは無く、大暴落。仮にこれをドルコスト平均法で毎週、毎月購入していたらどうでしょうか?一発で資産は溶けてしまいます。

もちろんこれだけに投資することはないでしょう。冒頭でも説明しましたが大抵のドルコスト平均法で運用される投資商品は分散投資されるので、これをストレートに受けるというのは無いと思いますが、分散投資先にこれが含まれていればマイナスはマイナスですからね。

第一、こういった暴落を予測出来なかったという点でどうかと思うべきです。

※この米国VIベアETFのこの下落は99.99%の人が予測できなかったものではありますが、こちらは一例として考えてください。

そんな長い将来上昇するか下落分からないのは当然のことなんです。世界一の投資家ウォーレン・バフェットですら難しい話でしょう。だからこそ長期投資は難しく、慎重に考える必要があるんです。

金融商品の提案での対応

ドルコスト平均法で運用されることを前提とした金融商品を提案されたらしっかりと質問していきましょう。

「具体的な投資先はどこか?分散投資はどういった基準で行われるのか?銘柄の交換はあるか?そのタイミングは何か?」

ここまで聞いて的確に答えられる営業マンは大したものです。それが本当であれば相当勉強している良い営業マンでしょう。

次に少し相手を釣ります。「損切りは基本的なことだと本で読んだのだけど・・・」と、そこで「損切りは重要です。」と返されれば「ではドルコスト平均法の下落時に買う行為は矛盾していないか?」と返すことが出来ますし、「損切りは時と場合によります。」と返されれば「事前に下落するのが分かれば、下落に備える方が良いのでは?」と返せます。

そこで恐らくこう返されるでしょう。「将来のことは分かりません。だからこそドルコスト平均法で買い続けるのです。」と。

それは宇宙人が将来地球に侵略してくる可能性を考えて日夜戦闘準備を整えておくようなものじゃないでしょうか。

そんな遠い将来に起きるか起きないかも分からないなら、現時点である程度予測の付く数年(3年とか4年)先の将来を考えた金融商品をその都度購入した方が得策です。

例えば2019年8月の現在なら逆イールド(米国債の長短金利差が逆転するもので、景気後退を示唆すると言われている現象)が発生したから2020年と2021年は少し買い控えましょう。とかショートポジションの金融商品にしましょうとかそういう提案や投資決定が妥当でしょう。

まとめ

私はドルコスト平均法で運用される金融商品を提案されるといつもよりも防御態勢に入ってかなり相手に質問します。しかしドルコスト平均法で運用される全ての投資商品が必ずしも悪い訳ではありません。

私自身が完璧な投資家ではないので、私よりも優れた専門家がドルコスト平均法で運用すれば資産形成できると考えたのであればきっと良い商品なのかもしれません。ただ稀にドルコスト平均法で毎月購入することで購入手数料が得られることを目的とした金融商品も無いとは言い切れません。

それで将来的に資産形成ができずに結果、損してしまったとあれば金融機関は儲かり個人投資家は損する利益相反になってしまいます。こうならない為にもキチンとその投資商品が良いものかどうかを見極めることが大事だと考えています。

合わせて読みたい