ストーリー

【第15章】カバード・テクニック

前回の第14章ではストラドルの買いとストラングルの買いについてその魅力が伝わったと思う。

うーん。でもお金が結構かかるからもう少し貯金が貯まったらやりたいかも。でも売りより買いの方が面白そうだし、儲かりそうなのは分かったよ。

それじゃあ今度は別の視点からみた先物オプション取引をみていこう

別の視点??

株式投資+オプション取引

少し難しい技にはなるけれど、前章で紹介したストラドルの買いやストラングルの買いよりも低資金で取引が出来るんだ。このテクニックを行うにはβ値についてよく理解しておく必要があるんだ。まだβ値について知らない人は後からでもいいから見ておいてね

β値についてはコチラ

ロングショート

片方を買い、片方を売りで保有すること。割安または今後上昇すると思われる株を買い、割高または今後下落すると思われる株を売ることで双方で利益を狙う。仮に片方の読みが外れた場合でも、もう片方の利益で損失を補える他、経済ショック時でも売りの利益が買いの損失を補うことが出来る為、リスク面においても優れた運用手法であるといえる。金融機関の運用部やヘッジファンドでは積極的に取り入れられている運用方法。

今回はβ値とロングショートを活用して、利益を狙うんだ。

また難しそうなことを・・・

この運用方法では、例えばソフトバンクグループ<9984>の株を空売りしてコールオプションを買うんだ。ソフトバンクグループは日経225銘柄に採用されているし、感応度も高い。それでいてファーストリテイリング<9983>よりも安価で買えます。

<例>
12月07日(12月SQ日)の終値でソフトバンクグループ<9984>を空売り/1枚に付き892,900円+コールオプションを1枚365,000円で買う。必要合計資金:1,257,900円(手数料などの諸経費は一切無視)

12月28日の時点での損益は以下
ソフトバンクグループを空売りすることで、+162,400円の利益
コールオプションを1枚買うことで発生する、365,000円の損失
合計損益:202,600円の損失

ち・・ちょっと待って!ストラドルは愚かストラングルよりも高いし、損してるよ!

そうだね・・・。今回は損してしまった。でもプットオプションを買っていたらどうだったかな?

<例>
12月07日(12月SQ日)の終値でソフトバンクグループ<9984>を892,900円で1枚購入し、プットオプションも1枚500,000円で購入する。必要合計資金:1,392,900円(今回も手数料などの諸経費は一切無視)

12月28日の時点での損益は以下
ソフトバンクグループを購入することで、162,400円の損失
プットオプションを1枚買うことで発生する、約1,500,000円の利益
合計損益:約1,337,600円の利益

お、利益になった

ここでもう1度コールとプットの損益を並べて見てみよう。

コール+ソフトバンクグループ プット+ソフトバンクグループ
株+OPの損益 202,600円の損失1,337,600円の利益
OPのみの損益 365,000円の損失 1,500,000円の利益

これほどまでに大きな差があるんだ。今回は急変動した相場を持って来ているからだけどね。

しかし株だけを取引した場合、悪い方向(つまり株を買った場合)に動けば大きく損失を被ったものがオプションの利益で相殺されるばかりか利益になっている。逆の場合をみても本来は株のみであれば利益が出ていたもののオプションの損失によって合計損益での損失額が軽減されていることが分かるね

株を単独で売買するよりも、オプションを単独で売買するよりも、これらを合わせた方がメリットが大きいんだ

うーん。分かったけど、ストラングルよりも高額だからそれだったら合成オプション戦略の方がいいかも。

今回はソフトバンクグループ<9984>を例にしてみたけど、β値を見て銘柄を変えてもいい。ソフトバンクグループはあくまでも例えの話だよ!現物株の中には数万円で取引できるものもあるから探してみてね

※β値は日々変動します。

対象の株を売買して、コールオプションを買うことをカバードコール戦略と呼ぶよ!反対に対象の株を売買して、プットオプションを買うことをカバードプット戦略と呼ぶから覚えておいてね

カバードオプションって何かカッコイイ名前だね

仕組みは簡単だけど、β値を調べて自分の資金のなかでどれぐらいリスクヘッジが出来るのかなどを計算するのがとても面倒で難しいんだ。外部サイトにはβ値を調べるサイトもあるから、興味がある人はとことん追求しても面白いかもしれない。

【第16章】まとめ集

【第14章】買いの合成ポジションで稼ぐ

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