ストーリー

【第10章】先物オプション取引の本質的価値

第9章では時間的価値について学んだね。第10章では本質的価値について学んでいくよ

本質的価値と時間的価値はセットなんだよね?

うん、プレミアムの値段は本質的価値と時間的価値で構成されているんだ

なるほど。でもこの2つって取引にどう役立てるの?

この2つを理解すると、オプションのリスク管理が出来るようになる

おぉ~、何かカッコイイ!

リスク管理が出来るようになると損益パフォーマンスが向上するから最初は特に意識していくといいよ

本質的価値

本質的価値っていうのはオプションを使って獲得する利益なんだよ

というと?

第8章で学習したITMは現時点で価値のあるオプションのことを指すことは学習したよね

ところがATMとOTMは現時点でオプションを行使しても市場価格より割高な値段で買うことになる。

うん

つまり本質的価値はITMのオプションしか持っていないことになるんだ

ATMとOTMには本質的価値が無くて時間的価値しか無いってこと?

じゃあ分かりやすくATMのオプションの実際の取引画面をみて説明するね!

※日経平均株価の終値は20,077.62円

権利行使価格とプレミアムの値段を足すと20,095円になるね

そう。だからいまこれを買っても僅かに損失するだけのオプションということになる。今後、株価が上昇することでITMになる可能性に賭けるしかない。つまり時間的価値しかないってことだよ

なるほど。だからATMには時間的価値しかないんだね。他も見てみたいな

それじゃあ次はOTMを2例見てみよう

権利行使価格とプレミアムの値段を足すと20,365円になるね

ATMの20,095円よりも270円高いね

そう。OTMのオプションは買い方には不利、売り方には有利だから買い方の立場になると割安に、売り方の立場になると割高な値段になるんだ

それじゃあ更にOTMになったオプションを見てみよう

21,050円から20,095円を引くと955円・・・高い!!

そう。21,000円のコールオプションを持ってしまうと、今後日経平均株価が955円以上上昇しないと利益にならず、現時点では無価値だね。しかし時間が進むことで株価が変動するかもしれないという期待値があるね。だから時間的価値しかないんだ。

最後はITMを見るよ

権利行使価格とプレミアムの値段を足すと20,070円になる。日経平均株価と比較すると僅かに安いね。

本質的価値の値段は827円で、時間的価値は-7円になる

ごちゃごちゃになってきた・・・

本質的価値は日経平均株価から権利行使価格を引いた値段で、時間的価値はプレミアムから本質的価値を引いた値段なんだ。

・・・。

よ、よし、、じゃあ表にまとめてみよう

本質的価値 時間的価値
OTM なし プレミアムの値段
ATM なし プレミアムの値段
ITM 原資産△権利行使価格 プレミアム△本質的価値

※△はマイナス記号の意味
※OTMとATMは本質的価値が無いからプレミアムの値段が時間的価値になることを省略して「プレミアムの値段」と表記
※プットオプションの場合、本質的価値の計算式は逆(権利行使価格△原資産)になる。

うん、なるほど。最初からこれだけでよかったかも・・

実際の取引画面を見る癖を付けないといざという時に分からなくなるからね。オプション取引を始める前、入金するよりも前に必ずオプション取引画面を見ておこう

オプション取引画面は最初は複雑でよく分からないけど、知識が付いていくうちにとてもシンプルかつ分かりやすい構造であることに気付くよ

本質的価値が上下する予測を立てるのは難しいけれど、時間的価値は必ず減少する性質を持っている。この2つを並べて考えることがオプション戦略にとってとても重要になるんだ。

いまは何となくで大丈夫!今後、これが活きる時がくるよ

表に書いてあることは頭に入れておくね

次回はどんなことを学ぶの?

オプションは時間的価値と本質的価値の合算で出来ていることは説明したね。次はより詳細に価格決定する要素を見ていくよ

掘り下げてみていくってことだね・・・?

そういうこと!頑張ろう!!

【第11章】ボラティリティと金利とオプション

【第9章】先物オプション取引の時間的価値

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