GW明けの日経平均株価はどうなる?過去を遡って徹底考察!

著者Profile
大学を卒業後は3年間金融ディーラーとして従事。退職後は大手証券会社に転職し、富裕層専門のコンサルティング業務を経験。2018年にBuzzBullを開設すると共に個人投資家へ転身。兼業投資家。
目次
- 大型イベント前後は荒れ易い
- ゴールデンウィークも例外ではない
- なぜ5月は荒れるのか?
- 2020年GW明けの日経平均株価を考察
- 5月買い12月売りは儲かる?
- 考察は全て参考程度で
- BuzzBull Report【無料】
大型イベント前後は荒れ易い
ゴールデンウィークのみならず国内では様々なイベントごとに相場の特徴があります。例えばクリスマスシーズンは非常に閑散としやすいです。
これは欧州の習慣が影響しています。彼等はクリスマスをバカンスとして利用し、年越しまで海外で過ごす場合が多く、投資家も例外ではありません。クリスマスに近付くとポジションを整理して休暇を取る人が多いのです。
海外マネーが流入しないと日本市場はお淑やかになり閑散とします。それは決して良いことではなく、買ったら下落し、売ったら上がる。そんな騰落が安定しない株式市場と変貌し、多くの投資家を悩ませます。
筆者も金融ディーラーとして働いていたときにクリスマスシーズンは有給休暇申請を取っていました。金融ディーラーも仕事なので必ず出社しなければなりませんし、出社したらディーリングしないと気が済まないからです。(ディーリングせずに読書してても良い)
結局、クリスマスシーズンに利益を残す人はデリバティブ取引をメインに行っている先物部か検証トレードを行っているシステム部の連中くらいです。

ゴールデンウィークも例外ではない
クリスマスシーズンの次に大きなイベントとして5月のゴールデンウィークがあります。5月は株式投資家にとって最も大事な時期です。これも後述に検証結果を掲載していますが、「5月に買って12月に売れば儲かる。」とはよく耳にする言葉で、全然儲からないと隣にいる部長が「5月に買って放置すれば良かった」とぼやき出していたのが懐かしいです。
今回は2009年からゴールデンウィーク明け最初の営業日から起算して、6月のメジャーSQ日終値の日経平均先物価格で騰落を追ってみます。なぜ2009年からスタートしたかと言いますと、2008年にリーマンショックが起こりその後様々な対策が取られ、株式市場がガラリと変わった為です。
本記事をGW明け前に読んで頂いた方やGW明け早々に戦略を練り直した方にとって少しでもプラスに働けば嬉しく思います。
年数 | 騰落 | 期間 |
2009 | +12.0%(1,090円上げ) | 5/7~6/12 |
2010 | -12.4%(-1,370円下げ) | 5/6~6/11 |
2011 | -5.3%(-530円下げ) | 5/6~6/10 |
2012 | -10.1%(-950円下げ) | 5/7~6/8 |
2013 | -7.4%(-1,010円下げ) | 5/7~6/7 |
2014 | +4.6%(+670円上げ) | 5/7~6/13 |
2015 | +4.2%(+830円上げ) | 5/7~6/12 |
2016 | +2.7%(+440円上げ) | 5/6~6/10 |
2017 | +2.5%(+480円上げ) | 5/8~6/9 |
2018 | +0.6%(+140円上げ) | 5/7~6/8 |
2019 | -5.4%(-1.190円下げ) | 5/7~6/14 |
結果はこの様になりました。勝敗だけで見ると、50:50の結果でした。但し、大きく上昇したのは2009年の+12.0%だけで他の上昇率は+0.6%~+4.6%と比較的小幅であることが分かります。一方下落率は-5.3%~-12.4%と最低下落率で-5%を超えており振れ幅も広いことが分かります。
これらからGW(ゴールデンウィーク)明けからメジャーSQ日までの約1ヵ月間は荒れ易く、下落する確率が高いことが分かりました。

なぜ5月は荒れるのか?
上場企業の半数以上が5月中旬のつまりGW明け後あたりで決算発表が終了します。決算の良し悪しよりも想定していた成績よりも下だったとか、上だったとかの思惑で騰落を誘う傾向にあると思われます。
また日本の大型連休中でも海外市場は通常通営業しています。アメリカ市場での動向は大きく日本市場に影響を与えますから、休場中に与えなかった影響がGW明けになって、1度に全ての影響がダイレクトに与えられます。こういった言わば相場のツケが大きいのでしょう。

2020年のGW明けの日経平均株価を考察
1月に中国武漢で発生したと思われる新型コロナウィルスの影響で大きく株価が落ち込みました。決算シーズンでは多くの企業が業績落ち込みを発表し、失業者も4月に入り急増しています。
これらのことから株価も大きく下落する可能性が高いと思われますが、日本銀行による異次元の金融緩和策の影響から下支えが入りメジャーSQ日時点の結果としては上昇で終わると考察します。
政府はリーマンショックを上回る金融規模で現状を乗り切ろうと対策を強化しました。長引けば長引く程に事態は深刻化していくことを非常に恐れています。であれば少し強引にでも金融市場に資金を流し込んで引っ張ろうとするのではないか?と考えています。
また一時的な下落や暴落をも想定とした下値の目途は18,500円付近を予想。従って、ゴールデンウィーク明けの5/11~6/12期間中の日経平均株価(先物)の予想レンジは18,500円~21,000円だと思っています。

5月買い12月売りは儲かる?
先ほど少し紹介しましたが、「5月に買って12月に売れば儲かる」という相場師のぼやきがあります。毎年そうであることは難しいですが、可能性としては高いと言えます。
年数 | 騰落 | 開始日~年末 |
2009 | +16.5%(+1,490円) | 5月7日~ |
2010 | -7.9%(-870円) | 5月6日~ |
2011 | -15.9%(-1,590円) | 5月6日~ |
2012 | +11.2%(+1,050円) | 5月7日~ |
2013 | +19.2%(+2,630円) | 5月7日~ |
2014 | +20.0%(+2,890円) | 5月7日~ |
2015 | -2.9%(-560円) | 5月7日~ |
2016 | +18.6%(+3,000円) | 5月6日~ |
2017 | +16.8%(+3,280円) | 5月8日~ |
2018 | -11.7%(-2,640円) | 5月7日~ |
2019 | +6.4%(+1,420円) | 5月7日~ |
GW明けに買った株を年末に決済するとなると高確率で儲かることになります。年間平均だと+6.4%のプラスが出ています。先ほどのGW明け後1ヶ月の動向だと平均-1.3%だったので年末に掛けて日経平均株価は、上昇する傾向にあることが分かります。
最大DDは求めていませんが、年末に掛けて大型株を保有する分には大きな恩恵を受ける可能性は高いと言えます。中でもソフトバンクグループ<9984>やファーストリテイリング<9983>等の日経平均を動かす銘柄は引き上げの恩恵をダイレクトに受ける銘柄でしょう。
またアビガンで期待される富士フィルムホールディングス<4901>をはじめとする武田薬品工業<4502>やアステラス製薬<4503>などの医薬品関連株も投資金が入りやすいと思われます。
考察は全て参考程度で
ここまで過去の株価動向や経済政策の予測などで株価を考察しました。特定銘柄まで掲載しておりますが、筆者はこれらの銘柄を取引することはありません。儲かってもWebメディアを悪用したと怪しまれるし、損失しても悲しいからです。
本記事は参考にして頂き、相場における投資判断の最終確定は、ご自身の意思でどうぞ、よろしくお願い申し上げます。発生損益に関わらず損益の帰属先は全て投資家に帰属し、BuzzBullは一切の責任を負いかねますので、予めご了承ください。
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