市況情報

2019年後半以降の日経平均株価がどう動くかを考察

2019年前半のおさらい

7月12日の日経平均株価は21,685.90円で取引を終えている。昨年は米中貿易摩擦の影響で2018年12月26日に一時19,000円割れとなる18,948.58円を付けた。それから考えると2,737円も日経平均株価は上昇していることになる。これはとても大きく上昇していると言える。今年の4月24日には22,362円を付けている。この後、米中貿易の再熱から株価は下落したが、これも解消したことから今後とりあえずは22,300円を目指すと思われる。

相関係数が崩れている?

しかし不可解なことに日経平均株価はNYダウに置いていかれているのが現状である。これまでNYダウが上がれば日経平均先物も上昇し、日経平均株価もGU(ギャップアップ)で市場が開いていたにも関わらず、先日の7月11日にNYダウが史上最高値を更新し、翌営業日には更に高値を更新するも2営業日に渡って日経平均先物は値動きが閑散としていたのだ。

それもその筈で9営業日連続で東証一部の売買代金は2兆円を割れている。通常は3兆円前後であり活況な時は4兆円を目指す時もある。このことからも分かるが現在の日本市場は閑散状態であると言える。

しかし売買代金が2兆円割れはもとい、閑散状態が続くことは決して珍しいことでは無い。筆者の感覚で言えば毎年起こっている様に思える。最も閑散状態が続く度に「日経平均株価も終わりか・・・」と嘆くことも通例だ。

要因は日米の成長率にある

相関係数が崩れている要因にはアメリカのGDP成長率や企業成長率、インフレ率と政策金利とのバランスにズレが生じており、成長率に対するアメリカの政策が優遇過ぎているからだと見ている。一方で日本の株価が上昇しない要因は、世界中が金融緩和の動きをとっている中で、日本は金融緩和どころか各国から反対されている消費税増税を強行しようとしているからである。

7月のFOMCでFRBのパウエル議長がアメリカの利下げを濃厚とした発表を行ったとほぼ同時期に世界各国も利下げに踏み切っている。アメリカよりも先に利下げしてしまうとアメリカから難癖付けられる可能性があるからアメリカが利下げを行えば「ではウチも・・・。」と、言えるわけだ。

これは財務省が掲載している税収のグラフ。驚くことに1990年の60.1兆円が過去最大の税収額であり30年近く経った今でもこの税収を超えることが出来ていないのだ。にも関わらず歳出はどんどん増えている。(下記画像参照)

毎年100兆円近い支払いがある一方で収入は45~55兆円前後だ。残りを国債の発行で賄っているわけだがこれが国の借金として毎年積み上がっていく。それを少しでも食い止めようとするのが今回(2019年10月に控えている消費税)の増税だ。

5%から8%に増税するのは賛成だった。計算が難しいからだ。23,456円の買い物をする際に8%を掛けて税込みの金額に暗算で出来る人は多くはない。しかし10%であればほとんどの人が暗算で計算出来てしまう。だから消費購買意欲は間違いなく低下すると見ている。

政府は消費税を10%にしてからの今後10年は消費税を増税しないと言っている。私は今後の税収の伸びを2~3年は低下してそれ以降は上昇すると思う。つまり慣れる頃には上昇すると思う。

GDPは毎年上昇している?

日本の名目GDPは実はしっかりと成長している。正確に言えば成長している様に見せている。しかし実際には下記画像の様に成長率は世界各国と並べるとワースト1位なのだ。日本人の中には外国に対して偏見を持つものもいるが、彼等よりも日本は劣っている。そしてそれに気付いていない日本人は圧倒的に多い。

2020年から本格的な景気後退に入る可能性がある

NYダウは史上最高値を更新した。日本も更新するか?答えはNOだ。日本は今後2~3年掛けて株価をじっくりと落としていくと筆者は考えている。理由はこれまで上げた経済成長率が主な要因だ。しかし日本には優秀な企業がたくさん存在する為に海外展開を好調とする多くの大企業によって持ちこたえると思う。

2020年の日経平均株価の予想レンジは18,000円~20,500円といったところ。2018年末に付けた18,948円は中々割らせないで欲しいが割り込む可能性はあると思う。

直近では22,300円を目指す形になっているが、現在特に材料が無い為にこのまま材料不足のまま推移し続ければ6月頭に付けた20,300円前後まで落ち込んでWボトムを1度形成するのではないだろうか。

あるいは22,300円~20,300円付近で停滞するのではないだろうか。真実は分からないが、ファーストリテイリングの決算が好調でも日経平均株価は大きく動かなかった背景を見れば上昇の起爆剤となる材料はかなり大きなものでなければその役割を全うできないと思う。

簡単なテクニカル分析を行えば単純移動平均線の内、長期移動平均線は緩やかな横ばい状態を形成してきている。7月12日現在は株価が移動平均線の上を推移していることからもこのまま上空を推移すれば反発力は強いかもしれない。

2019年末は日経平均株価20,800円位で終えると思っている。果たして結果はどうなるか毎日の相場が本当に楽しい。

合わせて読みたい