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機関投資家の動向を見てオプション戦略を練ってみよう

先物オプション取引をメインに取引されている方は個別株の値動きはもはや興味はあまり無く、日経平均株価の値動きにのみ注目しているという方も多いのではないでしょうか?しかし日経平均株価の値動きを予測するのはとても難しく、プロの投資家でさえ確信的な手法というのは存在しません。

しかし株式市場の売買代金の大半を占めるのは機関投資家達であり、彼らのポジションを把握することで僅かながら道筋が見えてくるものです。今回は機関投資家のポジションが簡単に分かる方法を書いていきます。

空売り比率

東京証券取引所が日々公表しているマーケット情報の中に空売り比率というものがあります。これは現在、株式市場で空売りをしている金額がどれほどあって、どれくらいの比率なのが分かるものです。またその空売りをしている人物が機関投資家なのか?個人投資家なのか?というのも分かります。

東京証券取引所「空売り集計」

空売りというのは短期間のうちにいずれ買戻しを行う必要があります。最後は買いで決済される為に決済時に株価が上がります。機関投資家は億単位で資金を動かしており、それが買い(上昇)に加わるまたは売り(下落)の可能性があることが事前に分かればある程度の対策は可能かと思います。

例えば空売り比率が低い場合は今後空売りをしてくる可能性が高いことが分かります。今後、空売りをするということは、日経平均株価は下落するということが分かります。反対に空売り比率が高い場合は近い将来買戻しが入るので日経平均株価が上昇することが分かります。

レンジは30~50

過去の空売り比率をみるとレンジ幅は大体30~50です。30前半の数値まで比率が落ち込めば今後下落する可能性が極めて高いと判断できます。実際に2018年1月23日の空売り比率は34.4とかなり低かったです。そして翌日1月23日から株価が暴落しています。(写真下1枚目参照)

また12月19日には41.1だった空売り比率が26日時点で46.5まで上昇しており、26日から大きく株価が反発。この時は米中貿易摩擦が収束する動きも見られ日経平均株価は26日の安値から約2,000円近い上昇に発展しました。(写真下2枚目参照)

△2018年1月23日 24,175円→2018年2月9日 日経平均株価20,527円(3,648円の暴落)

△2018年12月26日から日経平均株価が反発しているのが分かる。

日付 空売り比率推移 日経平均株価 騰落数
12/19 41.1 20,600
12/20 47.1 20,349 -251
12/21 42.2 19,798 -551
12/25 42.7 18,934 -864
12/26 46.5 19,991 +1,057

機関投資家の数値を特に重視する

冒頭でも少し触れていますが空売り比率だけでは補助的な道しるべにしかなりませんがヒントは少ないよりも多い方がいいでしょう。それに空売り比率が低いなら下落の可能性があり、空売り比率が高ければ上昇の兆しがある。とてもシンプルで難しいことはありません。

また上で紹介した東京証券取引所のリンクから空売り集計を見たら価格規制ありの方を特に注視してください。価格規制ありの方は機関投資家が空売りを行っている数値で、価格規制なしの方は個人投資家です。

個人投資家の空売り動向も重要なのでセットにして数字に出していますがより重要なのは機関投資家です。分けて覚える必要はあります。下の写真を見比べてみてください。

出典:株式会社東京証券取引所「空売り集計ページ」

2019年1月17日と18日の空売り比率を並べたものです。価格規制あり(主に機関投資家)の方は比率が減少していますが価格規制なし(主に個人投資家)の方は比率が上昇しているのが分かります。そしてこの日の日経平均株価は大きく上昇しています。

これは今後再び「機関投資家が空売りを仕掛けてくる可能性が高いぞ。取引には注意が必要だ。」と対策を講じることが出来ます。

オプション取引に活かしてみよう

既にお察しの方もいると思いますが比較的近い将来でしか使うことが出来ません。ですので適しているのはWeeklyオプションまたはMonthlyオプションで1限月先までです。Monthlyオプションでは既に1週間くらい経過している方が理想的かもしれません。SQ日が過ぎたら3WのWeeklyオプションを仕掛けるか待機して、Monthlyオプションを狙うのも良いと思います。

またリスクが抑えられかつ大きな利益を狙えるオプションの買いが効果的ではないでしょうか?タラレバですが12月26日時点でATM状態のコールオプションを30万円程で購入すれば約1ヵ月で約200万円の利益を狙うことが可能でした。反対にコールオプションをショートしていた人は約200万円分の損失を被っていたので単一ショートはぞっとします。

最後に

この様に空売り比率を使うことでオプション投資に良い影響を与えることは明白です。多くの場合、株式投資に空売り比率を活用としますが今後オプション市場の発展と共に注目されることでしょう。

またBuzzBullでは空売り比率を東京証券取引所の公表データから日々集計し機関投資家と個人投資家の比率推移を公開しています。合わせてご覧ください。
→ 機関投資家と個人投資家の空売り比率推移

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