【株・FX】移動平均線の日数変更は必ず行おう!【絶対必読】

著者プロフィール
大学を卒業後は3年間金融ディーラーとして金融機関に従事。その後は大手証券会社に転職し、金融資産数億円の富裕層を専門としたコンサルティング業務を経験。退職後は個人で証券投資を生業とする傍ら、BuzzBullを開設し運営。兼業投資家。
目次
- 移動平均線とは?
- テクニカル分析は邪道
- 説明材料には最適!
- スキャルピングとの相性は抜群
- 移動平均線は4本あった!?
- 簡単!設定しよう
- なぜこれ程までに意識されるのか?
- 移動平均線にも相性がある?
- BuzzBull Report【無料】
- まとめ
移動平均線とは?
テクニカル分析を行う上で必須な指標のこと。チャートに表示される3本の線で通常は初期設定としてどの証券ツールでも表示される。3本の線はそれぞれ短期線・中期線・長期線に分かれておりそれぞれの線の交錯具合で判断するテクニカル分析などがある。
本記事では有料にして販売しても価値あるくらい突っ込んだ話をしていると思っています。最近、多くの投資初心者の方々と話す機会がありますが、はっきり言って「知らなさすぎ」です。
ただそれもそのはず、これはどの本にも書いていませんでした。もしかしたら金融ディーラーの間でのみ使われているものかもしれません。でも金融ディーラーはプロですから、間違いということでは無いでしょうね。
テクニカル分析は邪道

上記は筆者がいつも先物取引をする際に表示しているチャートです。チャートで分析する様は賢く見えてカッコイイことから多くの人がまず最初に興味を持ちます。実際、筆者もその1人でした。また怪しい情報商材屋さんは必ずと言っていいほどチャートを見せてきます。
いきなり話の腰を折る様ですが、テクニカル分析は補助的な役割だと思っています。チャートを見ながら「ふむふむ。ここがこうだから買いですね。」って言ってる人は経験上、全員ペテン師か冗談でしょう。

説明材料には最適!
チャートは、他人に見せながら説明したり、傾向や方向性を確認する手段としては最適なツールです。でもチャートそのものから、今後の将来の株価予測にはあまり使えません。あまりというのは一部では使用することが出来て、それが今回のメインタイトルである移動平均線なのです。
テクニカル分析なんてものは後付けなんです。テクニカル分析で完璧に将来の株価を予測出来るのなら、それほど簡単なことはありません。それで済むなら全部機械化すればいいでしょう。
ではなぜゴールデンクロスやデッドクロスといったテクニカル分析の成功率はとても低いのでしょうか?Excel VBAやAIを使用して株価予測やテクニカル分析を全てインプットしても損失が出るのはなぜでしょうか?
ただこれらにファンダメンタルズ分析を加えることで、勝率がグッと高くなるんです。大事なのはファンダメンタルズ分析とテクニカル分析の両方を加えること。両方揃ってはじめて分析が可能になるんです。
- ファンダメンタルズ分析 ➢ 株価の大まかな方向性を確認
- テクニカル分析 ➢ 株価の細かな方向性を確認
という様なイメージです。経済状況を鑑みて株価が上昇すると思えばテクニカル分析の結果が下落でもそこが押し目買いのポイントだと判断できます。でもファンダメンタルズ分析を怠ってテクニカル分析だけで判断すると「下落」だと勘違いしてしまうんです。
ただ金融機関で働く金融ディーラー達も仲間同士で戦略会議する時はチャートを印刷して「ここがこうでこうだから・・・」と、会議します。チャートはこれまでの株価の推移を一目で把握できます。
ちょっと見ただけで「今週結構上下してたと思ってたけど、チャートを見ると右肩上がりだ」というのもよくある話です。

スキャルピングとの相性は抜群
一方でファンダメンタルズ分析を全く使用せずにテクニカル分析だけで売買する手法があります。それがスキャルピングトレードです。株を買って1~10秒後には決済してしまう超ハイスピードな取引方法です。
TVなどのメディアで登場するトレーダーの多くはこのスキャルピングトレードを使用しています。金融機関で働く金融ディーラー達もメイン手法はスキャルピングトレードという方が半数以上です。
スキャルピングトレードは多くの投資家が使用している手法で基本技と言っても過言ではありません。そうした背景から自然とスキャルピングの露出度も多くなり、投資家=スキャルピングトレードという印象が付いてしまった可能性は否定できません。
だからこそ情報商材屋がチャートを見せに掛かっているかもしれませんね。
ただスキャルピングトレードは基本技でありながらも、非常に難易度は高いです。決して”出来て当たり前”の技ではありません。
移動平均線は4本あった!?
移動平均線は冒頭でもお伝えした様に「短期線、中期線、長期線」の合計3本の線によって指標が示されております。ただここから更に≪超長期線≫を加えることで移動平均線によるテクニカル分析は極みに変わります。
そして超長期線を加えた4本の移動平均線は最も簡単で最も効果の高いテクニカル分析へと進化します。テクニカル分析では他にも指数移動平均線や加重移動平均線、MACD(マックディー)、MACDオシレータなどがありますが、これら全ての頂点に立つのが4本の移動平均線なんです。

簡単!設定しよう
ほとんどの投資ツールには移動平均線は初期設定として設置されています。投資教本には「移動平均線はいじらずにそのままでも良い」と書かれているものさえ目にしたことがあります。しかしこれは大きな間違いです。
移動平均線は、多くの証券ツールで最初から設定されているか、チェックボックスをクリックすれば直ぐに表示がされます。でも多くは3本線なので、4本線に変更しましょう。また時間軸は以下の表の通りです。
短期線 | 5メモリ |
中期線 | 25メモリ |
長期線 | 75メモリ |
超長期線 | 200メモリ |
このメモリというのは単位のことです。例えば5分足で見ていた場合、短期線の5メモリというのは直近5回分の5分足の平均価格を意味します。ですので日足で見た場合、直近5日間の平均価格ということです。
普段使用されているチャートの移動平均線設定に200メモリで設定して先物価格などを当てはめて見てみてください。驚くほど意識された値動きになっています。
なぜこれ程までに意識されるのか?
200メモリは日足で見た場合は1年分に相当します。1年は365日ですが、株式市場が動いているのは200日程度なので200日移動平均線は直近1年間の平均株価となるわけです。
考えてもみて下さい。株価というのは基本的には上昇するものです。企業の業績が直近の業績よりも良ければ株価というのは基本的には上昇します。そして企業は当然、前の月よりも努力します。
そんな過去1年間の平均株価まで株価が下落してきたら?あるいは超えそうだったら?意識されないはずがありません。
これは5分足に置き換えても同じこと。5分足に置き換えた場合、先物であればその日の平均株価に相当しますし、現物株であれば直近4営業日の平均株価に該当します。
VWAP(ブイワップ)という指標がありますが、これと似ている為、VWAPが標準設定されているDMM.com証券などではそちらを使用しても構いません。

移動平均線にも相性がある?
注意しなければならないのが移動平均線が全く効果が無い投資対象が存在することです。これは移動平均線に限ったことではありませんが、金融商品によってはその効き目は異なります。
また「去年までは相性が良かったのに、最近は全然ダメだ」という様なこともあります。筆者がこれまでに感じた中では日経平均先物(日経平均株価)との相性はとても良く、新興株との相性は悪い傾向にあります。ただそれでも200メモリの超移動平均線は全てに満遍なく一定の効果が見られるでしょう。
200メモリの超長期線を加えてまた次回、証券投資にチャレンジしてみてください。もしこれまで超長期線を加えず、VWAPも使用せずに3本の移動平均線のみでテクニカル分析を試みていたのなら、トレード結果は劇的に向上すると思っています。
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まとめ
- 中長期投資においてテクニカル分析はメイン分析ではない。
- スキャルピングトレードは非常に難しい
- 移動平均線は3本ではなく、4本にして使用
- 4本目は200メモリで設定する。但し、VWAPがあればどちらでも構わない
- 200メモリは直近1年間の平均価格となり、特に意識される