トルコリラ・スワップポイント【超!安定運用方法】

FXで不労所得をつくる方法を完全解説!!で紹介したスワップポイント運用で発生するリスクを最大限まで落とした安全重視型の運用方法です。しかしリスクとリターンは比例しているので、損失する確率を落とす代わりに得られる利益も同時に落ちてしまいます。しかし石橋を叩いて渡りたい方はこちらの方が性に合っていると思うのでその方法をご紹介いたします!ちなみに筆者はこっち派です。
おさらい
スワップポイント運用というのは高金利の国の通貨を買って、低金利の国の通貨を売ることで発生する金利差を受領することで利益を狙う方法を言います。日本は銀行の長期債がマイナス金利であることは有名です。同時に政策金利も低く長年0.1%を維持しています。しかし金利が低いのは先進国であれば割と普通のことでアメリカは2.5%ですし、スイスに至っては政策金利が何とマイナス1.25%です。

そして先進国とは反対の新興国通貨の金利は高い傾向にあります。現在トルコリラが最も高い政策金利を推移しており24.00%(2019年2月18日現在)となっています。このトルコ通貨を円で支払って購入するだけでスワップポイントを毎日受け取ることが出来るのです。
しかし政策金利が高いことには理由があります。多くは資金調達手段として高い金利を設定していることが考えられます。トルコには有資源物があまり無く貿易産業などが他国と比べて乏しいのです。
外務省のデータによれば主要貿易輸出品目は「自動車・部品:13.9%」と「機械類:8.7%」、「貴金属類:8.5%」、「ニット衣類:6.2%」になっており資源が少ないことが伺えます。反対に貿易輸入品目の中には「鉱物性燃料:13.7%」が最も多いです。(同列に機械類もある)鉱物性燃料とは原油や粗油、天然ガス、石炭といった資源燃料のことです。
産業割合のおよそ6割がサービス業や貿易収支が輸入の方が高いことからもモノを作って売ることがトルコ国家のメイン収入ということが伺えます。※外務省のデータはトルコ国家統計庁発表の2016年数値によるもの。参考データは「外務省:トルコ基礎データ」を参照してください。
想定されるリスク
トルコリラは長期の間、価値が目減りしています。原因は様々ありますが2018年8月に暴落したトルコリラ・ショックの理由はトランプ大統領がトルコから輸入する鉄鋼製品とアルミニウムの関税を2倍に引き上げることを発表したことです。トランプ大統領のトルコ関税2倍発言の背景にはアメリカ人がトルコで拘束されたことによる報復措置とされています。しかし問題解決後は徐々に回復したものの長年下落が続いた要因の抜本的な改革には至っていません。

急落原因が報復措置だったとするならば急落前の価格21~22円付近で今後どう動くか注目されるところです。このトルコリラの下落を「産業問題が解決されていないこと」になるとこれまで通り更に下落していく可能性はあると思っています。
しかしトルコリラ・スワップポイント運用はトルコリラを買わなければいけないので今後価値が下落するものに投資をするようなもの。思惑通り(?)トルコリラが今後も下落するようであれば投資金が目減りしてしまうのは目に見えています。
トルコリラ・スワップポイント運用の最大の落とし穴は受け取るスワップポイント以上の損失が発生することです。ですのでここを回避する必要があります。

リラを買って同時にリラを売る
2つの証券会社(FX口座)を使います。片方のFX口座ではトルコリラを買います。そしてもう一方ではトルコリラを売ります。1つの通貨を両建てすることで今後通貨が上昇しても下落しても2つの口座の損益はゼロを推移します。これによりトルコリラのスワップポイント運用最大のリスクである通貨下落による損失を実質無くします。
※同時発注問題やスプレッド差等がある為、完全に損失しないという訳ではないが非常に微々たる金額にまで損失を抑えることができる。

この方法ならトルコリラが今後10円下落しようとも20円下落しようとも損失は発生しません。ただ同時に上昇しても利益が発生することもありません。しかしSBI FXはスワップが高く、GMOクリック証券のスワップはSBI FXに比べて低いことからスワップポイントでは誤差が常に生じます。この誤差はプラスで毎日残るので日々利益が積み上げられていく仕組みです。

つまりトルコリラの通貨価値が上昇した場合に本来発生する利益を捨てることになりますが、その代わりトルコリラが下落した際に発生する損失も無くなることで為替リスクを回避します。しかし両者のスワップポイントの差で利益を狙おうとするものです。
この方法はリスクをほぼ完全に撤廃させた上で利益を追求できる運用方法と言えます。トルコリラ・スワップポイント運用の究極版だと思っています。
FXで不労所得をつくる方法を完全解説!!との比較
それでは前回解説したトルコリラを買うだけのスワップポイント運用との比較を行います。この比較結果を見てどちらの方が自分にとって合っているのかご検討ください。
単独買い | 両建て | |
リスク | トルコリラが下落した場合にスワップポイントで受け取る利益以上の損失が発生する場合がある。 | トルコリラが下落しても上昇しても損失はほとんどない。 ※スプレッド(FX会社に支払う手数料のようなもの)は発生する。 |
リターン | 1.トルコリラが上昇した場合にスワップポイントとは別に通貨価値上昇利益も貰える。 2.両建てよりも受け取れるスワップポイントが大きい | 金利の高い通貨を売ることからスワップポイントを支払う必要が出てくる。そのため単独買いで得られる利益よりも少ない。 |
時間 | 買って放置でいいので、ほとんど発生しない。 | ロスカットの度に組みなおす必要がある。 |
期間 | 短期向け | 長期向け |
単独買い
FXで不労所得をつくる方法を完全解説!!でお話した方法は単独買いです。TRY/JPYを買うことで下の写真の様に差額分の利益を継続して受け取ることが出来ます。

一方でトルコリラが下落した場合に損失が発生します。場合によってはスワップポイントで受け取る利益以上の損失が発生して合計損益はマイナスになってしまう可能性があります。

TRY/JPYを買って放置しておくだけでスワップポイントは毎日発生するので暇な時に口座残高をチェックする程度でOKです。最悪ずっと放置をしてもいいかもしれません。しかしお金が増えていることを想像しながら久しぶりに口座をチェックしてみたらお金が無くなっていた!なんてことも可能性としては少なくありません。

両建て
次に今回解説しているリスク排除型の運用方法についてです。両建てというのは「買い」と「売り」をセットに持つことですので単独買いと同じく下の写真の状態が発生します。

次にトルコリラの価値が下落した場合を想定してトルコリラを売るポジションも持ちます。


こうすることでトルコリラが下落しても損失は発生しません。ただ正確には買いと売りの注文を行うほんの1~2秒差で発生した価格変動分の損益やスプレッド差(FX会社に支払う実質手数料みたいなもの)は発生してしまいます。しかし貨幣価値による損益はよほど価格の急変動が起こらない限りは米粒の様な損益ですし、必ずマイナスというわけでもなく当然プラスに偏る場合もあります。
よほどの急変動に見舞われない為にも為替三大市場(日本、ニューヨーク、ロンドン)のいずれもが閉まっている日本時間の午前6時から8時の間に行うことでそのリスクも軽減できます。
※確実にこの時間に急変動が起こらないという保証はありません。

トルコリラの価値が上昇しても下落しても両建てしているので貨幣価値が2~3円変動すればロスカットに抵触してしまいます。ただロスカットに抵触しても損失はあまり発生しません(もう片方で反対のポジションを持っていることで損益通算がゼロに近づく)が、ロスカットが出ているFX会社で再び売買ポジションを組み直す必要があります。
この回数は多くはありませんが年に数回は発生すると思っていた方がいいでしょうし、掛けるレバレッジの倍率によっても頻度は異なるでしょう。そしていずれの場合でも定期的に(出来れば毎日)トルコリラの価格をチェックする必要があります。
最初はやや面倒な作業に感じるかもしれませんが、慣れるととても楽しいです!毎日お金が増えているのを見て苦痛に感じる人は恐らくいないでしょう・・・。
まとめると
確率の高い方法で利益を狙いたいのであれば両建てがオススメです。反対に確率が低くても高い利益を狙いたいというギャンブル志向の方には単独買いがオススメです!
注意点
ここからはリスク排除型のトルコリラ・スワップポイント運用に興味を持った方のみご覧ください。これまでの解説では両建てすることにより価格変動リスクを排除し、スワップポイントのみを受け取ることで時間が経てば経つほど利益が積み上がる仕組みがご理解いただけたと思います。
しかし単独買い同様にいくつか注意しなければならないことがあるのでこれを踏まえて投資方法の参考にして頂ければと思います。
投資する金額の設定について
単独買いの方ではやはり価格変動リスクを排除しきれていないことから投資に使える資金の10%~20%がベストであるとしました。しかし今回の両建てにおいては価格変動リスクが無いことと、スワップポイントの支払いに伴う損失分を補うべく単独買いよりも多くの資金を投資しても大きな問題にはならないことが分かります。
そしてSBI FXは1通貨から売買が可能ですが、GMOクリック証券では1万通貨からになっています。両建ての場合は通貨数を合わせなければ意味を持ちませんので、そこでGMOクリック証券側の1万通貨の単位に売買通貨数を合わせる必要があります。

レバレッジは高くても良い
単独買いの場合はレバレッジを高く掛け過ぎないことを解説しました。これはトルコリラが今後も下落し続けた場合を想定したためです。しかし両建ての場合はトルコリラが下落してしまっても上昇しても結果に大差は無いのでレバレッジは高くても問題ありません。
しかしレバレッジが高いということは片方のポジションがロスカットに引っかかりやすいということなのでそこだけ注意が必要です。ロスカットに抵触する前に自ら一度決済して再度売買ポジションをとる必要があります。
必要最低資金を考察
トルコリラを1万通貨保有するのに必要な保証金は1万円もあれば十分です。GMOクリック証券側でスワップポイントの支払いが毎日発生するので2週間~1ヵ月に1度はSBI FXの方で貰えるスワップポイントをGMOクリック証券側に移す作業が出てしまいます。
※貨幣価値が上昇しても下落してもこの流れは変わらない。
他にも様々なリスクや可能性を考慮すれば通常は1セットをSBI FX口座に2万円+GMOクリック証券口座に3万円で合計5万円とするのがベストだと考えました。
※GMOクリック証券ではスワップポイントを支払うので少し多めに入金する必要がある。
※売買通貨数はSBI FXとGMOクリック証券共に1万通貨ずつ

しかしこれでは折角リスクを排除したにも関わらずあまりにもチキンプレーです。スワップポイントの相殺で残る想定利益は1日10円~13円程度なので年間利益は約4,900円前後とお世辞にも多いとは言えません。ただ利回り換算すれば年間9.80%と高利回りですので投資する金額を増額させることで解決するのがシンプルながら最も効率が良い方法だと思えます。
※スワップポイントは各会社が出している情報を基に算出(SBI FXは平均スワップポイント103.43円を基にし、GMOクリック証券ではホームページに掲載されている90.00円を参考。103.43▲90.00=13.43円)
スワップポイントリアルレート
スワップポイントは各証券(FX)会社のレートもコロコロ変わるので、都度見合わせる必要があります。状況に応じて証券会社から別の証券会社に資金を移す作業も必要です。
面倒だと思いますが、次のブロックに推奨する証券(FX)会社の一覧を設けました。1度に全ての証券(FX)口座を開設しておけば後々の手間は省けるでしょう。
必要資金と想定利益【早見表】
SBI FX | GMOクリック | 合計必要資金 | 想定年間利益 |
2万円 | 3万円 | 5万円 | 4,900円 |
12万円 | 18万円 | 30万円 | 29,400円 |
20万円 | 30万円 | 50万円 | 49,000円 |
28万円 | 42万円 | 70万円 | 68,600円 |
40万円 | 60万円 | 100万円 | 98,000円 |
52万円 | 78万円 | 130万円 | 127,400円 |
90万円 | 135万円 | 225万円 | 220,500円 |
120万円 | 180万円 | 300万円 | 294,000円 |
※但し利益を約束するものではございません。1つの目安として参考にしてください。
オススメのFX会社
▼GMOクリック証券はコチラから
GMOクリック証券【FXネオ】▼みんなのFXはコチラから
初心者もアクティブトレーダーもFXの取引は「みんなのFX」で。▼LIGHT FXはコチラから
トルコリラに強いLIGHT FXはコチラから▼SBI FXはコチラから
スワップポイントは毎日発生しいつでも出金できるのでまさに打ち出の小槌状態です。単独買いで得られる利益や当サイトで公開している他の運用方法よりも利回りは若干落ちますが、損失リスクを極限にまでに削った上での年間利回り約10%を体感できるのはこの運用方法だけかもしれません。
非常に簡単
今回ご紹介した運用方法はとても簡単です。何か特別な知識を要するわけでもなければ高度な運用ツール、高額な情報商材を買う必要も全くありません。ただトルコリラのポジションを両建てして、定期的に組み直すだけの簡単な運用方法です。
FXのみならずマーケットにはプロの投資家達が大勢います。初心者はカモにされやすいですが、こういった固い運用方法であればカモにもされず安定的に稼ぎ続けることが可能です。
リスク
しかし今回のスワップポイント運用にもリスクがあります。それは今後トルコの政策金利が低下することによるスワップポイントの下落です。

とは言え、ご覧の通りトルコの政策金利は右肩上がりに上昇しています。今後も必ず上昇する保証はどこにもありませんが最近になって急激に上昇していることから近い将来下落する可能性も考えられますし、もう1段上に上昇する可能性もあると思います。しかしこれは誰にも分かりません。
政策金利が低下すれば当然スワップポイントの受取も下落してしまいます。現在両建てすることで1日の受取が約13円計算ですがこれが更に縮まってしまうあるいは0円になってしまう可能性もあります。つまり運用をはじめるのが早ければ早いほど有利ということになります!
まとめ
- 金利の高いトルコリラを買うことで毎日スワップポイントが貰える。
- 金利の高いトルコリラを売ることで毎日スワップポイントを支払う。
- 両建てすることで貨幣価値の変動による損失を無くす。
- レバレッジを上げ過ぎても問題はないがロスカット期間が早くなる可能性がある。
- 損失のポジションを決済して定期的に組み直す必要がある。
- 運用の開始日は早ければ早いほど有利。
- 誰でも出来る。
本サイトの重要注意事項にもありますが投資は自己責任でどうぞよろしくお願いいたします。投資によって発生する損益の帰属先はすべて投資者自身にありこれらを我々含め他者が損失の一部または全部を補填することはありませんので予めご了承ください。
リスク2 new!
新型コロナウィルスの影響でスワップポイントの変動も大きくなったように見受けられます。この運用法のメリットはいかなる状況下でも安定した収益を追求する部分にあるので、4社全ての口座を開設し、4社全てのスワップポイントをExcelか紙のノート等で記録して把握しておく必要がありそうです。
上記4社(4社以外でも良いがDMM.comなど一部の証券会社ではTRY/JPYの扱いが無い)の「買い」と「売り」のスワップポイントの差が最も大きい会社内で両建てを行いヘッジ運用することを推奨いたします。
毎日1分程度の時間を要しますが、この単純作業を怠ると思わぬ損失を被る可能性があります。ご注意ください。

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