政策金利が高い国ランキング【2020年版】※コロナショック後に更新

政策金利とは?
各国が定める政策金利は異なります。その利率は国によって低い国から高い国まで実に様々です。その理由として政策金利は自国の資金調達手段として利用するケースが多く一般的に高金利であれば景気が良いとされています。つまり政策金利は景気判断材料の1つとして投資家から注目されている重要指標の1つです。
前述通り景気が良い国の政策金利は高く景気の悪い国の政策金利は低いというのが一般的です。あなたが100万円を借りたいと思ったときに1年後に101万円にして返すA銀行と1年後に110万円にして返すB銀行どちらがいいかと言われれば、利子が低く返す金額の少ないA銀行だと答えるでしょう。
でもオーストラリアやニュージーランドの様にインフレ対策の一環として政策金利を上げてきた国もあります。冒頭で説明した資金調達手段は主に新興国で行われますが先進諸国においての利上げは資金調達以外に自国の景気経済状況に合わせて変動させています。
FXを取引していく上でどこの国の政策金利が高くそして低いのかは頭に入れておく必要があります。政策金利の変動によって通貨価値も当然影響を受けるのでせめてランキングの最上位と最下位は覚えておくといいでしょう。
政策金利ランキングTOP10(2019)
順位 | 国名・通貨名称(通貨コード) | 政策金利 |
1 | トルコ・リラ(TRY) | 24.00% |
2 | メキシコ・ペソ(MXN) | 8.25% |
3 | 南アフリカ・ランド(ZAR) | 6.75% |
4 | 中国・人民元(CNY) | 4.35% |
5 | 香港・香港ドル(HKD) | 2.75% |
6 | アメリカ・アメリカドル(USD) | 2.50% |
7 | カナダ・カナダドル(CAD) | 1.75% |
7 | ニュージーランド・ニュージーランドドル(NZD) | 1.75% |
9 | オーストラリア・オーストラリアドル(AUD) | 1.50% |
10 | ノルウェー・クローネ(NOK) | 0.75% |
10 | イギリス・ポンド(GBPまたはSTG) | 0.75% |
政策金利ランキングTOP10(2020年最新版)
順位 | 国名 | 金利/前年比 |
1位 | トルコ | 8.75% / -15.25% |
2位 | メキシコ | 6.00% / -2.25% |
3位 | インド | 4.40% / データ無し |
4位 | 南アフリカ | 4.25% / -2.5% |
5位 | 中国 | 4.05% / -0.3% |
6位 | ブラジル | 3.0% / データ無し |
7位 | 台湾 | 1.125% / データ無し |
8位 | ハンガリー | 0.90% / データ無し |
9位 | 香港 | 0.86% / -1.89% |
10位 | 韓国 | 0.75% / データ無し |
政策金利がマイナスの国も
日本の政策金利は現在0.1%で推移しており長年これを維持していますが、政策金利がマイナスの国も存在します。代表的な国ではスイス(政策金利は-1.25%)がありますがスウェーデン(政策金利は-0.25%)も政策金利はマイナスを維持しています。
なぜマイナスなのか
政策金利がマイナスの国は安全資産とされています。通貨価値が安定しているのに金利が付いていると他国で情勢や景気経済が不安定な通貨と交換が頻発して通貨価値が上昇してしまいます。通貨価値が上昇することで貿易(輸出)が不利になってしまうと国益が低下してしまう。国がこう判断すれば金利を下げることで通貨交換の頻度を減らす方針を取りたいと思うはずです。
金利がマイナスな国に資金を貸すということは将来的に貸付けた金額よりも低い金額が返ってきてしまいます。それはあまり好ましくないことから、自国通貨の下落を誘導させることができるというわけです。(それでも貸付ける国や機関があるということが安全な国というのを裏付けている証拠にもなる)
通貨安となると貿易(輸出)に有利となり国益を一定に維持することが出来るため政策金利をマイナスにしていた方がその国(スイスやスウェーデン)にとっては有利になるからです。
スイスフランの動向は?
仮にいま政策金利がマイナスになっているスイスやスウェーデンが将来(いつになるかは不明だが)ゼロ金利またはプラスに上昇するようであれば通貨価値が上昇する可能性はあるでしょう。しかし現状のスイスを見ているとフラン高は避けたいと思っているようにも見えます。

JPY/CHFのチャートをみると現状このようになっており2017年と2018年では0.92フラン付近で下落しているのでここがひとつの目安となりそうです。いま(2019年2月17日時点では)0.90フランなのでも2019年の下落となるか注目したいところです。
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