雇用統計/FRB

米雇用統計が与える日本株への影響について

米雇用統計とは

アメリカ合衆国労働省(United States Department of Labor)が毎月公表している雇用情報です。失業率非農業部門雇用者数、建設業就業者数、製造業就業者数、小売業就業者数、金融機関就業者数、平均時給など10項目以上のカテゴリに分けて発表しています。

中でも重要なのが失業率非農業部門雇用者数でこの数字の大小が日本株にも大きく影響を与えてきます。アメリカ雇用統計は世界中の数ある経済指標のなかで断トツで重要とされており、非常に重要です。

効果について、結論からいえば米雇用統計前にはポジションを全て完済させておいた方がいいと言っても過言ではありませんが、結果を予想できるようになれば雇用統計だけでも収益を狙える様にもなってきます。

失業率について

米国労働者の失業状態を表しています。日本国内同様に失職する場合には自ら辞職する行為などもこの失業率に該当する為、最近では4%~5%の間であれば完全雇用状態とされ良い状態であるといえます。近年では2016年1月に5%を下回りそれ以降は4%~5%の間で推移していることから完全雇用状態が続いていますが、5%を超えてくるような場合には気を付ける必要があります。

しかし失業率は後に出てくる非農業部門雇用者数とは異なり遅行指標です。遅行指標とは景気の流れに遅れて出てくる経済指標のことです。

遅行原因について

景気の流れに沿って情報が流れてこないかについては、企業が雇用するにはまとまった資金や今後仕事が増える見込み等が分からなければ増やせません。なので企業の金庫に確かな貯蓄が整わないと雇用ができないなどが遅行原因です。

計算方法

米失業率の計算方法は一般世帯約60,000から算出しています。また企業の大規模な職業放棄などで一時的に大きく失業率が上がる場合があるなど必ずしも落ち着いた推移を見せているわけではないことに注意しましょう。

失業率結論

冒頭にある通り、4%~5%内を推移しているかどうかを見極めていきましょう。米失業率は2009年代に10%超を記録しましたが、2010年からは減少傾向にあります。しかし上昇する可能性もあるので、注意してみていきましょう。

米失業率の数値は当サイトの市況情報からもご確認できます。

非農業部門雇用者数について

失業率と同時に公表される非農業部門雇用者数は、アメリカ雇用統計において最も重要な経済指標であると言われています。先の失業率とは違う方法で給料の支払い状況が把握できるとあって多くの投資家が注目しています。

この非農業部門雇用者数は農業で働く人や自営業者、経営者を除いた雇用者の増減を表しています。業種別での発表もありますが、特に重要なのが製造業の雇用者数です。

失業率とは違い景気と一緒に動く経済指標なので、失業率と違った結果となった場合はこちらの非農業部門雇用者数の結果を重要視されます。

非農業部門雇用者数の数字で見る日本株

非農業部門雇用者数が発表される場合、雇用者数の増減が発表されます。アメリカ経済を発展させるのに必要な雇用者の増減数は毎月200,000人以上とされていることから、発表で200,000人を下回ると経済不安要素が高まります。そして半分の100,000人を下回ると市場は混乱してしまいます。

日本の主要株価指標である日経平均株価はアメリカのNYダウやNASDAQ、S&P500から影響をとても受けやすいので、市場予想を下回ったり200,000人以下それ以上の100,000人以下の増加だと大暴落する可能性はとても高いです。

200,000人以上の増加上昇の可能性
100,000人~200,000人以内の増加市場予想によりけり
100,000人以下の増加暴落の可能性

市場予想というのは、今回はだいたいこれくらいだろうという投資家達の予想です。悪い思い出の方が印象深く残っているのかもしれませんが、市場予想は外れることの方が多い気がします。ただあまり雇用者数が乖離していない場合であれば大きな変動も見られない気もします。

アメリカのGDPは個人消費が7割を占めていることから、アメリカ経済の成長には個人消費が重要とされています。個人消費を増やすには収入を増やすのが最も手っ取り早く、その方法が雇用状態とされていることで非農業部門雇用者数に注目が集まるというわけです。

遅行指標ではない

失業率は遅行指標としてご紹介しましたが、非農業部門雇用者数においては遅行指標ではなく、同時指標として景気と一緒に変動します。日本社会においては解雇は最終手段として使用されますが、アメリカでは資金繰りが悪くなると真っ先に従業員を解雇します。そういったスピード性から非農業部門雇用者数の発表も同時指標として捉えられています。

非農業部門雇用者数が多いと円安に

非農業部門雇用者数で雇用者数の増加が著しい場合、アメリカ経済が好調であると判断できます。米企業の業績が良くなるとこれが給料に直結し、消費が増えます。簡単に言うとインフレ状態になるのです。

インフレ状態になると、需要が供給を上回ることで物の価値(物価)が上昇してしまいます。物価が上昇するので売上も上昇し、給料が更に上がります。また株などに投資をしている人の資産はみるみる膨らんでいくので、経済は活性化します。しかしインフレで物価を上げすぎると景気が悪くなったときに下げ難くいのです。しかし給料は簡単に下げられてしまうので、この瞬間がとても怖いのです。

そういった状況に陥らないように米中央銀行における最高意思決定機関であるFRBがインフレに制限を掛けるべく政策金利を上昇させる動きに出てきます。これがいわゆる「利上げ」です。利上げについて詳しくはこちらをご確認ください。

利上げが起こることで円安の動きとなり、日本株は上昇します。日本株は輸出企業に支えられている面が強いことから強く買われるという流れです。

まとめ!これだけは覚えておこう

  • 非農業部門雇用者数が200,000人増を超えたら大チャンス!
  • 失業率は5%を超えなければ大丈夫
  • 分からない状態であれば雇用統計前にはポジションを完済させておくのがベスト

合わせて読みたい