株式投資

ゆっくり上昇して一瞬で下落する

株価はゆっくりと時間を掛けて上昇しますが下落は突然起こりそして連鎖します。株を買うときはみんな慎重になりますがいざ含み益が出ると「もっと儲けたい」という欲求からなかなか売れない人はとても多いです。そしてその後下落が起こると「1円でも損したくない」という思いから直ぐに売ります。売りが加速すると多くの投資家は「少しでも利益を残したい」という思いから売りが売りを呼んで連鎖を起こします。

また含み益が出ているときは心の持ちようとしてはとても穏やかです。「まだ儲かる」「あれを買おう」といったポジティブな精神状態になりますが、含み損が発生すると「はやくこの苦しみから逃れたい」というネガティブな状態に陥ります。ネガティブな状況になると人はすぐにその束縛から解放されたい気になるので売りボタンを押しやすくなります。

これは日経平均株価にも顕著に表れています。

これは2015年5月上旬から9月末までの日経平均株価の値動きを表示したものですが35日間かけて約1,600円上昇したにもかかわらずその後1日で約1,100円も下落してしまいました。更にその約1ヶ月後には5日で約3,500円も暴落しているのが分かります。チャートは途切れていますがその後も下落しているのが伺えます。

この様に上昇は足場を確認するようにゆっくりと上昇していくのに対し下落は突如として下落、その下落は更なる下落を呼んで雪だるま式に増えていきます。

これはその後で2015年12月からのチャートですが1度大きな下落が起こると次々と下落していくことが分かります。

こちらは2016年11月から2017年5月までのチャートですが、こちらも大きくゆっくりと上昇しているのが分かります。月足で確認しても同様の結果が出てきます。例えば直近5年間の日経平均株価で1ヵ月に最も下落した数値が約3,500円ですが上昇に関しては約1,600円とその差は約2倍です。

これは日経平均株価20,333円でSQ値を終えた後の1限月先のオプション価格ですが2,000円高い22,500円のコールオプションの価格は2円しか付いておらず出来高も25件しかないことからほとんどの投資家が1ヵ月に2,000円以上の上昇に対する期待が無いことがしっかりと出ています。

サンバイオ・ショック

あまり含み益のまま引っ張りすぎると大きな下落が発生したときに多大な損失が発生してしまいます。特に信用取引で株を保有している場合はなおのことでこまめな利益確定を心掛けて大きな下落に巻き込まれないようにしましょう。

サンバイオは脳梗塞の特効薬を研究していましたが治験失敗の報道があり5日間に渡って下落しました。2019年1月29日に11,860円もあった同社の株価は2019年2月5日には一時2,401円まで落ち込みました。

写真はサンバイオを保有していた投資家の損益を株価の推移と共に掲載していますが3200万円近い利益が出ていたのにたった5日間で5,400万円以上も損失となり約2,200万円の借金を抱えてしまいました。

現物取引であれば借金を抱えることはありえませんが、信用取引だと証券会社から資金を借りて行うため今回の様に自分の資金以上の損失が発生してしまうと取り返しのつかないほどの損失を被ってしまいます。

サンバイオは8月からの半年間で株価を一時は4倍以上まで拡大させました。うなぎ登りだったことから多くの投資家が信用取引を使って購入していました。

12月から1月までの1ヵ月間は下落が続いていたのでここで決済して利益を確定すればサンバイオショックに巻き込まれずにすみました。しかし冒頭でも説明した「まだいける・・」や「もっと儲けたい」こういった欲求が人の心を支配するのです。

保有株の部分的利益確定はとても大事ですし、あまり大きな利益を狙わずに「利益ならいいや」といった軽い気持ちで相場に挑むようにしましょう。

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