株式投資

基本のゴールデンクロスとデッドクロス

  1. 上昇の合図「ゴールデンクロス」
    1. 短期線が下から上へ
    2. 中長期線が垂れていないこと
    3. 出来高の上昇も伴う場合
    4. デッドクロスの条件はゴールデンクロスとほぼ同じ
    5. 最近ではあまり効果がない気も・・・

上昇の合図「ゴールデンクロス」

株式取引には主に2つの分析方法があります。テクニカル分析とファンダメンタル分析です。テクニカル分析とは、チャートの中の株価の動きを見ながら過去のパターンに照らし合わせて今後の上昇下落を予測するものです。ゴールデンクロスはテクニカル分析において最も基礎的なところで恐らく9割以上の個人投資家が見ている印象を受けます。

ゴールデンクロスは、移動平均線が交差した際に発生するものです。移動平均線というのはその名の通り、株価の平均値を線で結んだものです。短期移動平均線の場合は5日移動平均線で直近5日分の株価の平均値を線で結んだもの。中期移動平均線の場合は25日間、長期の場合は、75日です。

ただこれら移動平均線の設定日数を自分で把握しておく必要はあまりありません。証券会社が提供している証券ツールには最初から設定されています。日足から分足、週足、月足に変えても設定も変わりますし、自由設定も可能。筆者でさえ長期移動平均線の日数が70日か75日かで出てこず、証券ツールを開いたほど。

自由設定を使って自分で設定を変えたりする人や何日に設定すればいいのか?を唱えたサイトもありますが、証券ツールに設定されている日数から変更を加える必要は無いと思っています。理由は簡単で、株取引は人の行動パターンにおいて過半数超の行動を取っていればいいのに、わざわざ人と違うことをしてしまっては自らが損失を取りにいくようなものです。

とはいえ、自由設定することで必勝法を見つけてそれで利益が継続的に出るのであればそちらを採用すればいいと思います。しかし後にも出てきますが、移動平均線だけで相場の上昇下落を見極めることは難しく、それを踏まえると、自由設定は間違っているのかなと感じます。

短期線が下から上へ

ゴールデンクロスを発生させるには、先ほど紹介した短期移動平均線が中長期の移動平均線を下から上へ突き上げる必要があります。中期か長期かとありますが、どちらでもいいですが、中期の方が一般的かもしれません。但し、中期の場合、長期線が下にあることを意識してください。(概ね、下にありますが)

但し、単に下から上へ突き上げれば上がるというものではありません。詳しく書いていない本やサイトだと、この説明だけで終わってしまいます。その為、初心者の方は短期の移動平均線が中期・長期の移動平均線を下から上へ突破した段階で株を買ってしまい、損してしまうという方も少なくありません。実はゴールデンクロスにはもう2つの条件があります。この2つの条件も揃っていれば、それなりに確度は高いと思っています。

中長期線が垂れていないこと

中・長期の移動平均線が、下を向いている場合に起こるゴールデンクロスはあまり期待しない方がいいでしょう。この場合は、一端上昇する素振りを見せながらもその後下落する可能性が高いです。ベストなタイミングは、中長期線が横ばい状態もしくは、上に向いている時です。但し、あまりにも上を向いていると、これも上昇は一時的になる傾向が少し出てくる為、注意が必要です。

見えにくいですが、ほんの僅か右に上を向いた中長期の移動平均線を下から上へと短期移動平均線が突き抜けたことでその後株価が大きく上昇していることが分かります。更に、上記チャートにヒントが少し出ていますが、次の条件が備わっていることで、ゴールデンクロスへの確度は更に増します。

出来高の上昇も伴う場合

例えばゴールデンクロスをして、更に中長期移動平均線が横ばい状態あるいは、やや上向き状態であっても出来高の取引量が1,000から1,100へと多少増えた程度では上昇は限定的である場合も少なくありません。上記チャートの様に急激な出来高を伴う上昇の場合、株価は上昇していく傾向にあります。

これは市場参加者(個人投資家)からどれ程注目されていたかを計っているとも考えられます。たった一瞬の出来事ですから、この瞬間を待ち望んでいた人が多ければ多い程、出来高はその量を増やしていきます。しかしこの状態に気付かなかった個人投資家が多ければいくらゴールデンクロスをしても出来高は増えません。個人投資家達から注目されていない場合、いくら条件が整っても株価は上昇していきません。これはどんな指標にも言えることでしょう。

下落の場合は既にその会社の株を持っている状態なので、話は違ってきます。上昇の場合もその会社の株を持っている人はいますが、彼等が買い増しを行えば株価は上昇するのに対し、下落は決済すれば株価が下落する為、勝手が違うのです。

上記画像チャートの出来高は下の画像の通りです。これまでほとんどその形を確認することが出来なかった出来高が大きく突き上げています。最初の3日で大きく出来高を形成してその後一端落ち着きをみせますが、これまでの取引量と比較すれば、落ち着いた出来高量もやはりその数は膨大です。

黄色いボックスで囲まれた部分と先ほどの丸で示された箇所を併せてみてください。上昇を予感させる①短期移動平均線が中長期移動平均線を下から上へと突き上げている場合、②中長期移動平均線が横ばい状態または、やや上向きの状態である場合、③出来高が大きく上昇している場合この3つが揃っていることで株価が上昇していることが分かります。

その後、株価は2ヶ月以上に渡って、右肩上がりを続けました。この様に、単純にゴールデンクロスしたからと言ってすぐに焦って買ってはいけません。買う前に落ち着いて他の移動平均線はどうなっているだろうか?出来高の取引量は増えているだろうか?日経平均株価はどうなっているだろう?など他の要因にも目を向けて周囲を見渡す必要があります。焦る必要は全くありません。ゴールデンクロスだけの条件を見れば毎日どれかしらの株でゴールデンクロスは起こっていると言っても過言ではありません。それ程までに発生率は高く、珍しいものではありません。株式取引では焦ったら負けです。

デッドクロスの条件はゴールデンクロスとほぼ同じ

これまで紹介したゴールデンクロスの逆でデッドクロスというものがあります。これは下落の合図と言われており、その条件はゴールデンクロスと酷似しています。

まず移動平均線は短期線が中長期移動平均線を上から下へと突き抜けた場合に起こります。この時、中長期移動平均線の向きは短期移動平均線と同じ横ばい状態またはやや下向きの状態だと更なる下落を生みやすいです。

一方、出来高量は増えるにこしたことはありませんが、下落でいえば出来高量は変わらずとも落ちていく傾向にあります。自問自答してください。ご自身の株が上昇している状態と下落している状態。果たしてどちらの方が焦りは大きいでしょうか?恐らく、多くの方の答えは後者でしょう。

下落している状態それはその株を保有している個人投資家にとってみれば含み益でも含み損でも刻一刻と自身の資産が失われていく状態にある為、正常な判断は出来ずに焦って売ってしまう場合が多いです。そして更に下落が勢いを増していく。

少し話が矛盾しますが、急激に下落する場合はこういった下落が下落を生む雪崩の様な現象になるので、出来高は自然と大きく上昇している場合があります。筆者の場合は、デッドクロスになる前に利益を確定させてしまうか、損切りをしています。これらのポイントについては、別記事の「現役の投資家が教える株式投資で勝つ為に大事なポイント」を参考にしてみてください。

ただあまりにも損失を意識しすぎると、利小損大という、やればやる程損失してしまうサイクルに陥る可能性があります。投資において多少の損失はやむを得ないものです。投資をする場合は、余剰資金の範囲内で、最悪、全ての投資金が失っても困らない金額で行いましょう。全財産を投資することは、その投資先がローリスクローリターンであっても、ハイリスクであるといえます。

最近ではあまり効果がない気も・・・

多くの書籍やサイトでゴールデンクロスやデッドクロスが推奨されていますが、最近の株式市場でこれらが役に立つというのはとても珍しいことだと思います。ゴールデンクロスやデッドクロスはテクニカル分析としては初歩的でビジュアル的にも分かりやすいので、取っ掛かりとしては良いでしょうが、これを必勝法として使うのはあまりオススメはできません。

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