BuzzBull式ロングショート戦略で上げても下げても・・・勝つ!

ロングショート戦略とは
ロング(買い)とショート(売り)の性質を持つポジションを同時に保有することでリスクヘッジ(損失確率を軽減させること)が可能になります。
言い換えれば勝率を上げることに繋がるのでこの戦略は資産運用を行うトレーダーにおいて必須の戦略となります。

但し、難易度は高く証券ディーラーにおいてロングショート戦略を使える人間は限られています。というのも扱い方を間違えると多大な損失に繋がってしまいます。簡単に見えて非常に高難易度なので心して学習してください。
また本記事は先物取引を対象としたロングショート戦略をまとめています。現物株でもロングショート戦略は活用可能ですが、株式投資を活用した方法は割愛しております。ご了承ください。
ロング(買い)の性質を持つ銘柄
1.先物の買い
2.コールの買い(オプション)
3.プットの売り(オプション)
これらは日経平均先物価格(日経平均株価)が上昇することで利益となる性質を持った銘柄です。但し、2番のコールオプションの買いは特定の条件が別途必要です。本記事では深く掘り下げません。
ショート(売り)の性質を持つ銘柄
1.先物の売り
2.コールの売り(オプション)
3.プットの買い(オプション)
これらは日経平均先物価格(日経平均株価)が下落することで利益となる性質を持った銘柄です。但し、3番のプットオプションの買いは特定の条件が別途必要です。本記事では深く掘り下げません。
本記事は先物のみでロングショート戦略を行うことを想定した記事作りとなっております。オプションには触れませんがオプションを取り入れることでより損失確率を軽減させることができます。オプションはとても情報量が多いのでまた別記事で取扱いさせて頂きます。
※バイナリーオプションではありません。
本来のロングショートの形
実を言うと本記事で紹介するロングショート戦略は広く一般的なロングショート戦略とは異なった考え方になっています。ですので先ずは本来のロングショートの形をご紹介したいと思います。
例)好決算が相次いだことで株式相場が落ち着きを取り戻した。ここから上昇に転じると踏んだ投資家Aだが近年の地政学リスクから悪材料への反応も強いことを危惧している。そこで上昇に投資するも下落した場合のリスクヘッジを図ることにした。
〇保有ポジション
主 ⇒ 先物の買い
副 ⇒ コールオプションの売り
上記ポジションは日経平均株価が上昇することで主となる先物買いによる利益が発生する。そしてコールオプションの売りは日経平均株価が下落することで利益が発生(最終的には満期日時点で権利行使価格が日経平均先物価格よりも上回っていることが条件となる)する為、先物価格が上昇しても利益、下落しても一定範囲までは利益となる。
つまり基本的には上昇で利益を取りに行くが、地政学リスクへの懸念感が相場はまだ払拭しきれていない為に大きく上昇するようなことも無いと判断している。また悪材料に敏感でちょっとの風で倒れてしまうことからコールオプションの売りでリスクヘッジを図ったロングショート戦略となります。
これが本来のロングショートの形です。
この形を作るにはオプションの知識が重要なので今回は割愛しております。オプションの記事は今後執筆予定ですが、オプションの基礎知識は下記サイトを推奨しております。
オプション道場 – 取引入門 (option-dojo.com)
※こちらの1.オプション取引を学ぶだけでよい
こちらのサイトは筆者が証券ディーラーとしてオプションを扱う前に会社(金融機関)から読む様に指示を受けたほど分かりやすいです。弊社や金融機関とは一切関わりのないサイトです。(恐らく個人投資家が運営している)悔しいですが分かりやすさに脱帽です。
但し、日本指数を対象とはしておらず若干異なる部分もございますが基本的な部分は日本指数も同じなので大部分は応用可能です。
今後、弊社の方でオプション記事を執筆する際には上記サイトで下地ができた状態を前提とする予定です。予めご了承ください。
BuzzBull式ロングショート戦略

写真を使って丁寧に解説していきます。

左下のポイントで底を感じて先物を買ったとしましょう。その後の値動きを見て貰えれば分かりますが右肩上がりに先物価格が上昇しているのが分かります。
このまま買いの状態で放置をして利益を伸ばしてもいいのですが、それは結果が見えている今だからこそ判断できることであってリアルタイムでこの相場を見ていたら”また下がるんじゃないか”と警戒してしまうでしょう。
そこでレジスタンスラインで売りを仕込んでいきます。

弊社が毎月発行している考察レポートではサポートライン(反発または下落の鈍化が予想される価格帯)とレジスタンスライン(反落または上昇の鈍化が予想される価格帯)が掲載されています。
先物をロングで保有した場合、レジスタンスラインで反落する可能性を考慮してロングで保有している先物の枚数よりも下回る数量で先物をショートします。
例)先物10枚買い・先物7枚売り
目先は上昇を向いているのでロングの方が枚数は多いですが、下落した場合の損失補填として先物をショートする訳です。
なぜ先物10枚の内7枚を利確して3枚だけにしないのか?
こう思う方も少なくないでしょう。
これは下落したものの切り返して反発。そして再び上昇に転じた場合に利益を伸ばしたいのと、一度下落してしまえば5円抜きでも利益を多少は残すことができるので利確ではなく新規建てでロングショートの形を取ります。

拡大しています。ここで売れたなら一度大きく下落しているのでいくらか利益が発生しています。でも最初に買った価格よりも下回っている訳ではないのでロングポジションでも利益、ショートポジションでも利益の状態になるわけです。最初のポジション画像と同じです。

これですね。これで言うと売り目線ですが、26600円付近がサポートラインになっていたので30枚ロングポジションを取りました。予想通り反発したので本来なら捨てていたであろう約63万円の利益を捨てることなく利益として懐に入れることができました。
これを繰り返していくことで
1.反発(反落)時に本来なら含み益の減少だった金額を利益として確定させることができる。
2.反発(反落)が想像以上に強く主となるロングポジション(ショートポジション)の建値よりも下(上)回ってしまった場合でも損失補填となる。
3.サポート(レジスタンス)ラインが上手く機能せずにそのまま上昇(下落)してしまっても主となるポジションよりも枚数が少ない為、損失にはならない。また、次のサポート(レジスタンス)ラインで切り返しも可能。
これらの選択に移行していきます。
闇雲にロングショートをしないこと
実はこのロングショートでは副ポジションの枚数を何枚にするか?がとても重要で非常に難しいです。少なすぎると旨味もないしリスクヘッジとしての効果も弱いですが多すぎると間違ってしまった場合に折角育てた利益を飛ばしてしまう可能性もあります。
また本当はロングショートなどせずに調整なく株価が上昇(下落)してくれた方がいいわけです。
ですのでレジスタンスラインやサポートラインで副ポジションを持つときは必ずパソコンまたはスマホに張り付いてください。片手間でやってはいけません。
そしてレジスタンスライン(サポートライン)も結構厳しめにみて下さい。
例えば28000円で先物を買っていて、28190円~28270円にレジスタンスラインが見えた場合は28240円あたりに。真ん中より若干後ろぐらいを意識します。節目を超えると270円も抜く可能性があるので節目の手前という意味もあります。
※レジスタンスラインは28190円~28270円の価格帯と言う様に層ができているイメージ。この層に入ると株価の動きが鈍くなる傾向にあります。抜けるとまた強さを取り戻す傾向にもあります。
そのまま抜けても
仮にそのまま抜けてもショートポジションを損切りするようなことはしません。そのまま損失が拡大しますが保有を続けてください。損失が拡大しますが同時に利益も拡大しますし、利益の方が大きいのでそのまま保有を続けます。

これは直近3カ月の先物価格を日足ベースで表示したものですが3ヶ月もの時間が経過してもそこまで価格に変化が見られないのが分かると思います。
ですので、副ポジションを保有してもレジスタンスライン(サポートライン)が上手く機能せずにそのまま進行を続けるような場合でもそのまま両方を保有し続けます。
機能しなかったからと直ぐに副ポジションを損切りしてしまうのは良くない行為です。1分後5分後にまたレジスタンスライン(サポートライン)がくるかもしれないし、明日同じ価格帯でレジスタンスライン(サポートライン)が発生するかもしれない。そこはその時点では恐らく分かりません。
確実なんてないのでそのまま保有を続けて次のレジスタンスライン(サポートライン)でまた挑戦してナンピンする方が正解なのです。
設定する枚数について
即ち第二、第三のレジスタンスライン(サポートライン)でも挑戦することを考慮すると最初のレジスタンスライン(サポートライン)で大量の副ポジションを保有することは危険な行為であることに気付いたかと思います。
BuzzBull式ロングショートでヘッジする副ポジションはこの様に考えてください。
「一応、副ポジションは持つけどそのまま上がって(下がって)くれた方がいいから上がって(下がって)欲しい・・・」
「あ、下がって(上がって)きた。でも副ポジション持ってるから安心だ。方向転換の合図が出たら主ポジションは利確しよう。反発(反落)しても副ポジションが利益のうちに決済しよう」
あくまでも儲けるのは主であり副ではないです。副ポジションでは損してもその損失は主ポジションを上回ることはないので「別にいいや」で処理。
保有する枚数は1回目のレジスタンスライン(サポートライン)では主ポジションの30~40%位を目安に持ってください。先物ミニを10枚ロングしていたら3~4枚をショートする。
次に2回目のレジスタンスライン(サポートライン)がきたら追加で15~20%位を目安に持って下さい。3回目も同様です。
決して主ポジションを副ポジションが超えることのないように注意してください。どこまでいっても最悪、主ポジション10枚に対して副ポジションは9枚で抑える。
何度も言いますが主ポジションで儲けること。
決済について
決済ですが主ポジションはもちろんのこと副ポジションも利益で決済することを第一にしてください。これは損切りをしない勝ち癖を付ける重要性にも関係してきます。
副ポジションがマイナスに転じるのは、例えば買った価格から全く下がらずに上昇してしまうような場合でしょう。30円ぐらい下落したものの上昇してしまう様な場合でも見逃してしまう場合があります。ですが、
極力、5円でもいいので利益で逃がすようにしてください。
28000円で主ポジションをロング。28100円で副ポジションとしてショート。28070円まで下落して反発。そしたら28095円で逆指値(指値:28095円)で5円は残す。
これを徹底していると例文では100円の幅しかないですが、実際は冒頭の写真の様に
28000円で主ポジションをロング。28800円で副ポジションとしてショート。28500円まで下落して反発。副ポジションを決済して300円の利益を獲得。上昇して29000円を突破・・・
というテクニカルなトレードができるようになります。・・・というか徹底してやっているとたまにこういうことが起こるっていう偶然に過ぎませんが、それでもミニ10枚で副ポジションを持っていたら300円だと30万円の利益なわけです。相当おいしいことが分かりますよね。
損切りについて
基本的に損切りはしません。よほどの大暴騰あるいは大暴落を食らってナンピンしても同値撤退ができそうにない場合の最終手段として損切りは行います。
※但し、限月の入れ替えで止む無く損切りする場合もあります。
この場合、運用資本力が極めて重要になります。従って先物取引を行うに必要な最低資金は20万円程度で足りますがこれだけでは十分なトレードはできません。安全に行くなら最低でも40万円は欲しいところです。40万円~50万円で1枚。これを最低3セット分は注文できる状態が好ましいです。
つまり安全第一とするならば先物取引に必要な資本力は120万円程度は用意したいところですね。
どうしても20万円しか用意できない場合は別途ご連絡ください。
方法が全く無いわけではないですが、利益率はガクンと下がってしまいます。
ロングショート状態は少ない資本力で運用が可能
これはSBI証券が得意としていることですが、先物ミニ1枚あたりの証拠金額を20万円と仮定した場合
先物ミニを30枚買うのに必要な証拠金額は600万円ですよね?
先物ミニを50枚売るのに必要な証拠金額は1000万円ですよね?
では先物ミニを30枚買った状態で先物ミニを20枚売るにはいくら必要でしょうか?
これ0円なんです。先物ミニ30枚で使っているはずの証拠金600万円をショートにも使えるんです。なのでロングポジションを30枚持っていたらショートポジションは30枚まで無料で売れるんです。
これSBI証券だけです。(たぶん)
一応、auカブドットコム証券もできるんですが建てる(売買する)時には余分なお金が必要になるので先物ミニ30枚を買っている状態で余力が10万ぐらいしかないときは1枚も先物ミニを売れないんです。≪auカブドットコム証券の話≫
SBIネオトレード証券(旧:ライブスター証券)なんかはそれすらできないんです。
ですのでSBI証券は先物取引に非常に有利です。
楽天証券もSBI証券と似たところがあるのでイケるかもしれませんが試したことがありません。ただ業界で先物取引と言えばSBI証券なので、前科前歴があって開設できないみたいな理由がない限りはSBI証券の方がいいと思います。
とにかく勝率を上げたい人
利益の最大化よりも損失の最小化を優先としたい方は考察レポートの★★★★★(5つ星)のみを参考にして売買してみてください。
そこでレジスタンスライン(サポートライン)では積極的に主ポジションよりも少ない枚数で副ポジションを取りに行く。必ず主ポジションの40%未満で副ポジションを取ること。
これだけを徹底するだけでも十分利益を残すことができます。
ただあまりにも運用資本が少ない方はまずは貯金からはじめて欲しいのが素直な気持ちです。
同じ技術を持ったコピー人間がいたとしても資本力100万円と資本力20万円では前者の方がコンスタントに利益をあげることができます。
仮に筆者が20万円から再スタートしたとすると運が良ければ資産を増やすことに成功すると思いますが、運が悪ければ損して終わってしまうと思います。そうです。20万円だとどうしても運頼みになってしまうのです。
ところが40万円あれば少しずつですが資産を増やしていける自信があります。そこに運はあまり必要ないと思います。
これを読んでいる人でどう頑張っても20万円しか出せないという方はアルバイトでもなんでもいいのでまずは貯金からはじめてみてください。